【往還集122】11「風に乗れ、欅をぬけよ」

高等学校文化連盟、短歌分科会で熱心に討議する様子。

きのうは、仙台を会場にして第13回全国高等学校文化連盟北海道・東北文芸大会。
去年はいわきが会場。短歌部門の講師をたのまれた自分は常磐線で駆けつけたが、その半年後に原発事故は発生した。
仙台も大災害に遭い、ホールのほとんどが休館状態。これではとても開催はむりだろうと思っていたら、市民会館の一部がやっと復旧した。そこに300名の高校生が集う。大会のキャッチフレーズが「風に乗れ、欅をぬけよ、杜の詩。」だ。
 午前中は記念鼎談「震災詠について〜ことばに何ができたか〜」。小池光氏、梶原さい子氏と自分が講師。内容については主催側がまとめるだろうから、省 略。印象的だったのは、鼎談が終わって礼の挨拶に壇上に立った女生徒が、自分の震災体験をふくめて20分間も弁舌をぶったことだ。語りたい事、語らずにい られない事が山ほどあったのだろうね。被災者の多くがそうなのだ。
(10月22日)