今年の流行語大賞は「濃厚接触」で決まりだなと勝手に予備選考したその矢先、さらに上回る候補が出現した。それは
「高齢者は立たないからいい」
ところがこれは、このごろ聴力の弱ってきた自分の勘違いで、正しくは
「高齢者は歩かないからいい」
でした。
事は3月2日の参院予算委員会。蓮舫さんの質疑中に某自民議員が発したヤジが発端です。
その中継を私も見ていました。いきなりのヤジに蓮舫さんがきっとふり返って抗議。
このシーンを目撃したというのに、私の耳が勝手に「高齢者は立たないからいい」と受信してしまったのです。
そもそも私はどんな人であれ、失言についてはかなり寛容です。心の底にあるから飛び出した本音―だとしても、それをもとに徹底追及するやり方は、与党であれ野党であれ、気持ちいいものではない。むしろ笑いに転化して、やり返すぐらいのゆとりがほしいとさえ思ってきました。
(2020年3月17日)