【往還集146】17 胎児

「往還集5 産むこと」で、いがらしみきお氏の推薦する『胎児のはなし』にふれました。
その後とりよせて読みました。
それはそれは興味深い本でした。長崎医大産婦人科名誉教授増﨑英明氏に文筆家の最相葉月氏がインタビューする形式で話は進んでいきます。
受精して胎児を孕み、妊娠期を送る、いよいよ出産。生れたとたん貧富の差を越えて、どこの家も大喜びする。妻の母親つまり義母は助産婦でしたから、こういう体験談をよく話してくれました。
以来、医学はどんどん進歩し、人工授精も珍しくない時代になりました。
胎児の段階からの診断も可能になり、病気が見つかると早くも治療できる。
そういう最前線に増﨑氏は身を置いてきたわけです。したがって興味津々の問題は山のように出てきました。
ここでは2点だけとりあげます。
1つは、「お父さんとお母さんはDNAでつながっている」という驚くべきこと。
(2019年10月6日)