それではどうしたらいいか。
まず若年齢の時期には、生死の境界の希薄感を抱く人が少なからずいる、そのことをまず理解しておきたい。
そのうえでどうするかといえば、じつは残念ながら打つ手はない。
ただ近くで、また遠くで見守り、卒業や成人の暁には「よく生きぬいてくれた」とひそかに乾杯するほかない。
私は現職時代校内カウンセラーを勤めてきました。
その過程で、危うい状態の子10数名を切り抜けさせることができた。
しかし教師の職業は、うまくいった場合は誰もほめず、悪くいった場合だけ手ひどいバッシングを受ける、そういうものです。
事故・事件が起きると、あの学校は、教師はなにをしているのだという非難が突出しますが、それはウソです。地道にいい仕事をしている教師はいっぱいいる。外部にはそれが見えないだけ。
むしろ成果を誇りたがる学校・教師がいたとしたらその方が怪しげなのです。
(2019年9月9日)