60年安保闘争が頂点に達したのは1960年、高校3年生のときでした。
放課後には社会科の先生を講師にお願いして自主講座を開きました。
当時の岩教組(がんきょうそ)は最強でしたから、先生たちも進んで講義してくれました。安保は不平等条約である、戦争にも巻きこまれかねないと力説してくれました。
以来の安保。
米軍が好き勝手に日本本土を使い、事件が起きても犯人を本国へ送り返す、多額の武器も売りつける、しかも安保は憲法よりも上位にある。
このような異常事態がなぜ今日までつづいているのかという憤懣が、棘となって刺さり続けてきました。
矢部浩司『知ってはいけない』1、2巻(講談社現代新書)は、岸内閣時代にCIAから巨額の資金援助があったこと、密約があったことを客観的事実に基づいて解き明かしています。
そういうことだったのか!
この師走の私をもっとも夢中にさせた本です。
(2018年12月12日)