【往還集143】38 価格15円!

本は凶器と実感したのは、宮城県沖地震のときでした。
こちらは関心を持つ分野が複数なので、本の数もいっぱいになる。
そこに地震が直撃、本棚は総崩れ、柱も軋んで危い状態に。
で、書庫を特注して郊外に移ったのですが、年々またしても本の山。
この文化財をゴミにして焼却するのはしのびない。
近年になって古書を買い取り、ネットで販売する業者が出てきました。
商売として成り立つとみえて「もったいない本舗」「VALUE BOOKS」をはじめとして何軒も。
このシステム、私にとってはありがたい。蔵書の整理をするときも、逆にこちらで文献を求めるときも利用できる。
つい先日も『日本古典文学大系 親鸞集・日蓮宗』を購入。
ズシリと重い立派な本。
ところが価格はわずか15円!
あまりの廉さに泣きたくなるではありませんか。
必要な人に使われるならそれでいいと、本は納得しているかもしれません。
(2018年9月25日)