アスリートについてまた書きます。
平昌五輪を、私もよくテレビ観戦しました。なかで、スピードスケートの小平奈緒選手に、他のアスリートとはちがう印象を持ちました。
ずば抜けて強かったからだけではない、会場のどよめきを指で静止しようとしたからだけでもない。
では、なにから?
どこから?
やっと解けてきたのは、インタビュー「「遠回り」の金メダル」(「朝日新聞」2018年3月30日)を読んだときです。
「過去の大会と比べて、何が違っていましたか」への応え。
「技術面の向上もありますが、勝ちたいという強い欲が消えていました。スタートラインに立ったとき、周囲のできごとや他の選手のタイムに左右されない心の持ちように、気づかされたのです。不安や重圧を背負うのではなく、受け入れられる勇気みたなものが、みなぎっていた。すべて包み込んだらエネルギーになる、レース前の心境はそんな感じでした」
(2018年4月2日)