【往還集140】28 定禅寺通り、6階

今日は宮城県短歌賞の発表会及び批評会。会場は定禅寺通りに面した旧県民会館6階。同時刻に第37回全日本実業団対抗女子駅伝もある。
晩秋の並木道、わずかの微風にも枯葉は間断なく散り、それはそれは幻想的。
歌会は1時開始。
やがて駅伝も通りかかる。
割れるような歓声・マイク音、そして上空のヘリ。
せめて窓から見下したい、けれど会場内はだれもが真剣。評の役を負っている自分が観戦するなどとんでもない。
私は不思議な感覚を覚えるようになりました。
外部では熱戦が繰り広げられ炎上しているのに、それとはまったくかかわりのない空間が成立している!
けれど、もし行事が駅伝でなく軍事パレードだとしたなら〈かかわりのない空間〉にこもることが許されるだろうか、とうていダメにだろう。
そんな時代がふたたび来るだろうか、来ないとは断言できなくなったなあとひそかに思案したのでした。
(2017年11月26日)