【往還集140】23 プロとアマ

編み物の本・雑誌も随分手にしました。プロの手による作品の精緻さ、斬新さには何度も感嘆しました。
けれど衣服の主要な要素を「実・美・愛」においてきた自分は、曲芸のような手編みに嵌まりこもうとはしませんでした。
実用性を第一とし、それなりに美しく、そして作り手の愛がこもればそれでいいのだと。 
こうして毛糸と編み棒をかたわらにする日々を重ねるうちに、いつしか老眼の度が上昇。
同時に熱気も衰え、とうとう75枚目で休止してしまいました。
自分からいうのもなんですが、腕はプロ級。けれど本当にプロかどうかというとプロでない。プロならいやになってもつづけなければならない、歯を食いしばってもやらなければならない。熱が冷めたからといってやめるのは、アマでしかない証拠。
これは、あらゆる分野にいえることだと思いました。
最近また気が向いて1年半ぶりに再開。ただのアマとして。
(2017年11月10日)