【往還集139】24 アフガン

旅行が苦手というのにアフガンには降り立ってみたかった。
それというのも、ペシャワールの会の活動に心を寄せて来たから。
歳を考えたらもう無理、せめてグーグルマップでーー。
土色の山岳地帯が広がる。ここを、世界の強国が、いかに虐げてきたことか。飢餓、貧困にあえぐ地に来て医療活動、灌漑活動をはじめたのがペシャワールの会。
その活動を伝える会報を読みながら、とかく落ちこんだり弱気になったりする自分を叱咤するのです。
132号の中村哲氏のことばから。

「アフガニスタンで起きた出来事から今の世界を眺めるとき、世界は末期的状態にさしかかっているようにさえ見えます。無差別の暴力は過去の自分たちの姿です。敵は外にあるのではありません。(略)このような状況だからこそ、人と人、人と自然の和解を訴え、私たちの事業も営々と続けられます。ここは祈りを込め、道を探る以外にありません。
(2017年7月4日)