【往還集139】1 震災遺構

荒浜小学校は4月30日から震災遺構として一般公開されています。
今日行ってきました。
整備以前の校舎には何回か入っていますが、遺構としてははじめて。
エレベーターも映像の部屋も設置されています。
さっそく校外学習の小学生たちでいっぱい。屋上に立つと周辺に密集していた人家はことごとく消え、太平洋が広がるばかり。
思わず眩暈を覚えます、何もかもが幻ではないかと。
けれどあちこちに傷を留めている校舎。
遺構として保存するかどうかは、各地で随分論議されてきました。住人にとっては目にするだけでつらい。
しかし時間が過ぎれば過ぎるほど、忘れ去られるの事実。
私は長崎に何回か行っていますが、そのたびに爆心地の建造物が撤去されてしまったことを残念に思ってきました。
以来、今の今つらくても、後世のために目に見える物を保存していくことはやはり必要だと考えるようになりました。
(2017年5月9日)