歌誌「りとむ」3月号に、三枝昻之氏が「悼・細井剛さん」を書いているのでエッ!と声を上げてしまったのです。
「悼」とあるからには亡くなったということ。
入退院をくり返していたことは知っていましたが、去年10月に没したとは。
細井さんは1934年札幌生まれの短歌評論家で、通称細井剛(ごう)。北海道に根を降ろし、「現代短歌・北の会」の支柱となってきました。
「路上」にも31号の「岡井隆論」を皮切りに何度も執筆してもらっています。
札幌に旅行したとき、対談の企画にも付き合ってくれました。
前衛短歌を高く評価し、その視点から評論を書きつづけたのですが、発表誌の終刊とともに、一旦姿が見えなくなる。
数年して「りとむ」に入会し作歌をはじめたので、「路上」にも発表してほしいと依頼したところ、まだまだ未熟だからと辞退。
そのうちお願いしますと伝えていたことも、もう叶わなくなりました。
(2017年2月27日)