【往還集138】23 写真家中村ハルコ

宮城県図書館へ。
仙台の郊外紫山の地に図書館とは思えない、宇宙基地のような建築物が出現したときは驚きました。
周辺は雑木林に囲まれ過去・現代・未来が統合されたよう。
その図書館を会場に「写真家中村ハルコの軌跡」の講演会がありました。
講師は館長の千葉宇京氏です。
千葉氏は、43歳の若さで亡くなった写真家の輪郭を多くの映像を使いながら説明し、最近また写真界で見直されはじめていると語りました。
この分野に疎い自分ですが、全力疾走で撮りまくり、優れた作品をのこした写真家を埋もれさせるわけにはいかない、いつか再評価されるときが来てほしいと願っていただけに嬉しさがこみ上げてきました。
中村ハルコが3人の子をのこして逝ったのは2005年。3年6カ月後に写真集『光の音』は刊行されます。
私は生の本人は知らず、写真集が初対面でしたが、作品の密度にはたちまち魅せられました。
(2017年2月26日)