宮城県美術館で開催されている「ルノワール展」へ。
ルノワールは日本人に大人気。平日というのに館内は、多くの人の静かな熱気。
何といってもあまやかな少女像と滑るような素肌の裸婦像に魅力がある。
ルノワールはなぜこのような制作に熱中したのか。
あまいローマン性を求めたからだけではなく、その人の最も美しい〈とき〉をとらえておこうとした、そのような解説を読んで納得しました。
私の18歳の日の歌(のちに『薄明の谷』収録)に
「秋の野のまぶしき時はルノアールの「少女」の金髪の流れを思う」
があります。初期代表歌として今でもとりあげてくれる人がいます。
学生になった日にスケッチブックを買いました。表紙は長い金髪の少女像。それが気に入って身辺に置くうちに、「秋の野のーー」が生まれてきたのです。
ほんものにも対面できるかと期待しましたが、残念ながら展示からは、もれていました。
(2017年2月24日)