【往還集138】19 萬葉堂へ

仙台の老舗古書店といえば萬葉堂。久しぶりに行ってきました。
そのときの佐藤Aと佐藤Bの会話。

「きれいに分類されていて気持ちがいいねえ。もう本の時代は終わったなんていわれているけど健在じゃないか」
「ふむふむ」
「あっ、川端康成全集がある、前々からこれ欲しかったんだ」
「ふむふむ」
「法然、日蓮関係もぞろっとある。今親鸞をやっているけど、やっぱり法然が大事、それに賢治をやっているものとしては日蓮を避けて通れない」
「おいおい、そんなに買ってどうするんだ。だいたい書庫が満杯だなんていって、半分近くも処分したばかりじゃないか」
「それはそうだけど」
「そのうえ最近は目の力が衰えて活字が読みづらいって嘆いているじゃないか」
「それはそうだけど」
「そのうえもう余命だっていくらあるかわからない、読みこなせるわけないじゃないか」「それはそう。でも今日のところは許して、5冊だけにするから!」
(2017年2月17日)