【往還集138】18 柱時計

地震をきっかけに、自信をとりもどした時計です。

子どものころ、家の時計といえば柱時計でした。
振り子が左右に動き、ゼンマイ仕掛で、ビンビンと時を告げます。
仙台の一人暮らしの叔父が亡くなったとき室内の整理をしましたが、柱時計を残しておくのも可愛そうで自宅に持ってきました。相当の年代物でゼンマイも切れています。
パソコンで修理店を検索、見つかったのでお願いしました。
修理代1万円!
けれどおかげでチクタクの音が聞こえるようになりました。
が、1年でパタッと沈黙。
また修理店に持って行こうとしたら、すでに閉店していました。
以来10年。うんともすんともいわない柱時計。もう廃棄しようか。
ところが去年の11月22日、福島県沖地震と津波警報発令。
丁度そのとき、自分勝手に動き出した!3・11のときはまったく無反応だったのに。 

時計さん、どうしたの?

と聞いてもチクタクチクタク、ビーンビーンというばかり。
以後、毎日元気です。
(2017年2月16日)