【往還集138】14 『キャスターという仕事』から

NHKテレビに「クローズアップ現代」(略称して「クロ現」)という報道番組がありました。
「ありました」と過去形にせざるをえないのは、23年間つづけ、3784本をもって終了となったからです。
私はこの番組をよく見ていました。
NHKにしてはよく踏ん張っている、それはキャスターの国谷裕子さんでもあり、番組の制作スタッフでもあると、声援もしてきました。
本年で終了と知ったとき、ここにも政権の力が入りこみ、切り崩しがはじまったかと直感したものです。
その国谷さんがこのたび『キャスターという仕事』(岩波新書)を出版しました。
さっそく買い求めて読んだのですが、番組終了の内幕についてはほんのわずかしか書いていない。
積もりに積もった思いはある、けれどまだ公言できる段階ではないという判断があったでしょう。
私もここではあらさがしをやめて、特に注目した1点について書いておきます。
(2017年2月6日)