【往還集138】3 「撃つな。私は日本人だ」

渡辺幸一氏はイギリス在住の歌人で、同人誌「世界樹」を出しています。
35号の「講演草稿・イギリスで日本の憲法を考える」は、多くの人に読んでほしいエッセイです。
26年間海外に滞在している目で日本をとらえている。
ORBインターナショナルという国際的な調査機関のアンケートによると、「世界で最も信頼できる国はどこか」は第1が日本だった、しかしこの2年でイメージは悪化したと指摘している。
安倍政権になってからの変貌ぶりを中東やアジアの人々はしっかり見ている。
昨年7月、ダッカで日本人7人を含む20人もの人質がテロ事件に遭遇した。これまでなら「撃つな。私は日本人だ」ということが歯止めになった。だのに相手が日本人だとわかっていて殺害された。9条解釈を捻じ曲げた、武器輸出三原則を捨て去った、イスラエルと接近しはじめた、これら動向が背景にあると渡辺氏は語っています。
(2017年1月11日)