【往還集137】40 真っ白な紙

2016年12月24日
「かばん」2016年12月号の特集は、「描く短歌」。
冒頭に安福望と柳本々々(もともと)の対談あります。安福さんはイラストレーターで、一首の短歌をもとに絵を描いてはツイッターで発信している。
子どもの頃絵描きを夢見ながら、いつの間にか脱落してしまった自分としては、こういう企画に興味津々。
安福さん、

「短歌は歌の中にそれぞれの法則があって、その法則をこの世界で(短歌の外の世界でも)回復させる呪文のようなもの」

と発言。なかなかいいこというなあと感心しつつさらに読み進めると、

「絵を描くのは毎回描き出しが一番しんどくて、真っ白な紙をみてるとなんか怖いです。描き始めると楽なんですが。」

ともいう。
これ、よくわかる。
短歌だって作りはじめが怖い。その解決策として写生がある。身辺の具体物をとりあげることによって円滑に進み出す。
具体物とはことばを引き出す手がかりです。