2016年12月17日
1945年日本敗戦。アメリカ軍本土上陸、そして占領政策。
出版物の検閲もそのなかのひとつ。
軍国主義を解体し民主化する目的だから検閲の痕跡があってはならない。削除個所は伏せる。全文没収もある。
『山西省』も没収本。
これに関連して他の短詩型文学分野の検閲例も調べました。短歌には独得な表現がありますからその道を知っていなければ○?の判断は難しい。
検閲官には明らかにその道の人が入っていた。
やがて占領軍は引き揚げ、〈独立国家〉になったのですから、検閲に携わった人たちの証言を聞きたい。
断罪が目的でなく、歴史的証言として。
ところが私の知るかぎり、「自分も担当しました」と、名乗りをあげる人がいない。したがって具体的にどのような手順で作業し、どのような基準で合否を決めたのかがわからない。
この徹底した無言ぶりを、今日にいたるまで、むしろ痛々しいことだと思ってきました。