穂村弘氏の「日本語通訳機」(『短歌』2017年1月号)に
「日本にサマータイムがあったこと「サザエさん」の三巻に知る」
が。
「サマータイム」とは久しぶりのことば。というよりはすっかりお蔵入りになっていたのですが、この一首で私の記憶は俄然甦りました。
小1のとき、まともにサマータイムの実施に出会いました。
夏場は夜明けが早い、それを有効活用しない手はないとアメリカさんは考えた。
そこで何月何日何時から時計を1時間ずらすことという命令を出し、日本中が従った。
その朝、父親は踏み台にのぼって柱時計を1時間戻した。
つまり6時を5時にした。
学校もそれに合わせて登校。昔の子どもは早起きだから、全員がきちんとそろった。
ところが担任の先生がこない。
1時間たったころ、先生が目をこすりながら自転車で駆けつけた。
この政策、各方面に不評だったらしく長くつづきませんでした。
(2016年12月31日)