2016年11月11日
『短歌』の「歌壇時評」担当者の一人が佐佐木定綱氏。12月号の「「若い人」と社会」を読んだとき、私は驚いたのです。
「若い人の歌には時事詠、社会詠がほぼない。」
と書き〈若い人だらけ〉の「短歌研究」新人賞作品をとりあげています。
1986年生れ、30歳の定綱氏、多少老成しているとはいえ、すでに下の世代を「若い人」といっている。
私にとって「若い人」は加藤治郎氏や穂村弘氏や東直子さんらにはじまった。
ところが彼等もいつの間にか50代のオジサン、オバサン。
さらにそのずっと下の世代が、これまた下の世代を早くも「若い人
という。
私などは「若くない人
であり「旧い世代
にカウントされる。
そういう立ち位置からすれば、「若い人
は増えるばかり。
けれど私はこの頃、「若い世代」「旧い世代
のくくりで見ていくことに、ある有効性は認めながらも、案外抜け落ちるものも多いと思っています。