【往還集137】18 ナイーブな問題

2016年10月27日
同じ県に住むものとして、元教師として、物書きのはしくれとして、この悲劇はとうてい見過ごすことができない、問題点を洗いざらい検証して後世に残す義務もあると思い立ちました。
震災後の不調を抱えながら大川へ足を運びはじめたのもそのためです。
同時に、いくつもの情報に接するようになりました。
最初私の想定した切り口は、学校悪の観点、すなわち学校・教師の管理責任です。
学校問題を考えるときこれが一番わかりやすく、訴訟を起こすときも「被害者生徒
対「加害者学校
の構造を基本としてきました。 
今回の問題もこの観点を避けることはできないと、私は想定していました。
しかしいろいろな情報に接するうちに、学校責任を前提とした報道からも、訴訟言語からも洩れてしまう問題、最当事者ともいうべき人が今もってことばにすることのできない、ナイーブな問題があることに気づいていきました。