【往還集137】3 汽車と電車

2016年9月24日
「汽車」
といえば蒸気機関車、「電車」
といえばチンチン電車――と、小さい頃から刷りこまれてきました。
ところが蒸気機関車が廃れ、かわって電力が主力になるにつれて「汽車」は使われなくなってきた。それにかわって鉄道すら「電車」というようになりましたが、私はいまもって納得していません。
それというのも汽車がほとんど姿を消した時期に、小牛田―新庄の間はまだ蒸気機関車が活躍していました。
当時小牛田に住んでいた私は、古川まで汽車で通勤していたのです。
沿線にはマニアがカメラを構えている。
が、こちらにとってはふつうの交通手段。立派に蒸気を吐いているのに、とても「電車」とはいえない。
それに「電車」は、路面をチンチンと走るイメージしかない。
このように一旦刷りこまれたイメージを替えるのは難しい。
今でも在来線だけは、「汽車」といいたい。「汽車」がだめなら「キシャ」でいい。