2016年9月6日
全国版にはもう載ることのない記事があります。
放射能検査が継続されていて、その結果が地方版には「不検出」「検出」として発表されます。
この頃は紙面の片隅になりましたが、原発事故のその後を知るうえで大事なことには変わりありません。
「検出」にはイノシシ、ツキノワグマ、シカなど動物の名があいかわらず出てくる。
これはあくまで検査に出したもの。きっとだめなもの、たとえばキノコをはじめとする山菜類は最初から提出しないこともあります。
つまり山も土壌も5年たっても、汚染されている。
町内が除染されて帰還解除になったとしても山は手のつけようがない。
そればかりか人体への影響もこれから出てくるかも知れない。
だのにマスコミ報道は静かになり、被災地の声もなかなか上がりにくい。
それは解決に近づいたからではない。
事は静かに進んでいる。
この静けさに〈いま〉があると私は思っています。