【往還集136】33 仙台、

八木山動物園と荒井を結ぶ地下鉄が広瀬川を通っていく。

2016年8月18日
青春の地といえば、私にとっては仙台の川内が第1。
学生になった1961年つまり60年安保の終焉した翌年、仙台に来てまず下宿したのが川内の山屋敷。
校舎もその一帯。
広々とした芝生のなかに、白い瀟洒な建物が点在している。講義が終るたびに別の棟へ移動する。
つまりそれは元々駐留軍の住まいで、引き上げたあとを大学が使っていたのです。見かけの瀟洒さとはちがって、夏には暑く冬には寒い、安っぽい建物でした。
しかしなにはともあれ、講義、部活動、学生運動などなどの主舞台です。
ところが55年の歳月は、川内を一変させました。
青葉城や植物園の緑はそのままながら、大きな国際センターができ、地下鉄東西線も開通し、まるで近代都市にまぎれこんだ気分です。
今日、国際センター駅へ行き、二階レストランでコーヒーをのみながらあまりの変貌ぶりに、ひどく、しかし静かに感傷してきたのでした。