2016年7月12日
白沢(しらさわ)は仙台の西郊外、山形方面へ向かう国道沿いから少し逸れたところにあります。
田畑となだらかな山並、そして家屋が点在しているだけ。
いつかはここに移り住もうと思っていたのですが、調整区域になってしまったため宅地はあきらめ、畑にしています。
土と向かい合っては、汗を滴らせる。ボトルの水を呑む。そして周辺を眺める。
すると一時代まえの農村風景へ一気にタイムスリップした気分になります。
こうしていつしか13年たちました。種から芽生えた槐(えんじゅ)の木が、日陰を作るまでにのび、畑土もやっと肥えてきました。
近辺をめぐると、広瀬川上流の渓流もあります。荒々しい岩を両岸にそそり立たせ、秘境の風貌さえあるのですが、さいわいにも観光化はされていません。
これからもされませんように。
時の流れにとりのこされた空間、それが、かえって心身を蘇生させてくれるのです。