2016年4月22日
新日本歌人協会からアンケート回答依頼が届いたのは2月のことだった。
安保法成立や改憲の動向あるいは短歌と時代の関わりについてどういう考えを持っているかーー。
私は以下のように書いて送った。全文を再現しておきたい。
「九条のもとに育った私は、急速に改憲へ向かおうとする政治潮流に危機感を持ち、(歌人としてよりもまず)一日本人として運動にも参加しています。短歌の分野における諸動向にも、もちろん賛成なのですが、いつも疑問に思っていることがあります。短歌分野の外にいる人には、天皇制に最も近い位置にあるのは短歌だと見える。歌会始があり、権威づけられ、全国放送にまでなってきたからなおさら。与党の改憲案には天皇の元首化ももりこまれている。もしそうなったら短歌と天皇制、そして国家権力はいよいよ密接化し、「大日本歌人協会」の編成まで強いられるかもしれない。」以下次章へ。