【往還集135】36 「越えがたく」

2016年4月20日
「柏崎驍二」で検索してみた。
それによると、葬儀は近親だけですませるという。
いかにも彼らしい、地味で静かな終幕の仕方だ。
私は教員採用試験を、岩手と宮城を受けて両方合格した。しかし採用の話は宮城の方が先だったので、仙台に落ち着いてしまったが、もし岩手が先ならそっちに就職し、柏崎さんともさらに親密に付き合えたはずだ。
今更ながら惜しいが、もはやどうにもならない。
「現代短歌」4月号には「越えがたく」を発表している。そこから抽出しつつ別れとしよう。

「一本のみ残りし松も直ぐ枯れて津波ののちの歳月に向く」
「夜半の雪積もりたるらしドッテデド・ドッテデドッテデ行くのは誰か」
「津波から学びたることを思はんに思ひは泥(なづ)む越えがたくして」

さて自分は不調に陥って以来今日で1か月、少しずつ回復してきた。
も一度再起してみようではないかという意思が俄然湧きあがってきた。