2015年12月13日
「ハウスマヌカン」とは、自社製の服を着て販売する女性。英語「ハウス」と仏語「マヌカン」の合成語。
服飾店には商品と同じものを身に着け、宣伝を兼ねる店員がいる。
それを見て「ステキ!」と反応して買うひともいる。
ところが高め商品のハウスマヌカンは、一瞬にして客の品定めをするらしい。
群ようこ『衣もろもろ』をよんでいると、衣類に対する女性の感応がいかに繊細であるかがわかる。
場合によっては戦いですらある。
群は書いている、
「ハウスマヌカンと呼ばれていた店員はみな傲慢で、お客の体形や雰囲気によって態度を変えた。私なんぞ店に足を踏み入れておらず、外からのぞいただけなのに、目が合ったとたんにかおをしかめられ、そっぽを向かれた。」
いくらなんでもいじけすぎじゃないのと思うが、ありうる気もする。
マヌカンは自分の美に自信があるから、ブザイクなひとに貶められたくないのだ。