2015年9月10日
常総市で堤防が決壊。電柱にすがりついたまま救助を待つ人がテレビに映る。電柱も、支えになっている樹木も危ない。
それ以上にこの人の体力がなくなったら、たちまち濁流に呑まれる。
救助のヘリは数が足りないのか、なかなかやってこない。
その間、取材のヘリが撮影しつづける。
人が生死の境にいる切迫したリアルな場面、多くの人は心を痛めながらも目が離せない。内心では、撮影なんかしていないで救助したらどうなんだと報道ヘリに腹を立てながら、そうもできないことを知っている。
知っているけれど何んともかんともやりきれない。
いったいぜんたい、こういう事態をどう納得したらいいのか。
私にはいまだにわからない。
同じような記録は大震災のときも、戦争のときも数限りなく見てきた。
なかには世界的反響を呼び、ピューリッツアー賞を得るのもあるが、ああいうときの受賞っていったい何なのだろうか。