2015年8月28日
夏休み明けには小・中学生の自殺が増える、いじめ自殺事件もなかなか鎮静化しようとしない、注意して観察せよと教育委員会はいう。
若い日に何度も死の想念に見舞われてきた自分は、ひどく胸を傷める。
同時に大人の無力を思わずにいられない。人が自らの生命を断つとき、ほとんどサンなしに実行するのが常だ。教師がどんなに観察しても、残念ながら限界がある。
わが子が自殺すると保護者はとかく学校の責を問うが、「親ですら気づかないことをどうして他人である教師がわかる!?」と逆に問われたら、しどろもどろになるほかない。
外部の目にサインはほとんど見えない。
ただし人によっては隠されたそれを感受できる。できても有効な打つ手はない。それとなく寄り添っているだけだ。
私は長く校内カウンセラーをしたが、年度の終るたびに、心配していた子たちも死なないでくれたなあとほっとするのが常だった。