【往還集134】1 偶感篇休止

2015年7月14日
「140字偶感篇」をはじめたのは1月23日のこと。「書き始めた途端にもう締め切り」(千葉雅也)の一語にいきなり点火されてスタート。ぴったり140字に当て嵌めるゲーム性が気に入り、湧きに湧く。
ところがある日気付いた、歌の意欲が衰えている、むりやり作っても駄作ばかりではないかー。
ここで一気に20代へ逆走する。
第1評論集『新美南吉童話論』が評判を呼び、児童文学創作の依頼もつぎつぎと舞いこむ。それに応えて『白鳥』『もえるゆき』を出した。
ところが創作をしていると、短歌作品が薄っぺらになる。評論ならどの分野でもやれるのに、創作の同時進行はどういうわけか自分を拡散させる。
いったいどっちを選ぶ気だと自問した末に児童文学創作は諦めることにした。
あのときと同じことが今回も再来。
というわけで「偶感篇」は133号の100回をもって休止し、もとの「往還集」に戻る。