【往還集133】75「義母」

2015年6月20日
 女性歌人たちが次々と母の介護歌を作っている。徘徊がどうの襁褓がどうのお漏らしがどうの。その惨憺たる様には迫真性がある。ある日気づいた、自分の母については醜態ぶりを詠んで倦まないのに、義母つまり姑についてはほとんど黙して語らず。産みの母と義母の落差は今もって決定的というわけなのだ。