【往還集133】64「荒浜へ」

いっぱいに咲くハマヒルガオ。
自分の名付けた「支えあう松」はまだ立っていた。
まだのこる大津波の痕跡。

2015年6月1日
 荒浜に立つたびに、悲の塊が胸底から噴出した。以来4年の歳月。初夏の日差しいっぱいの今日、平らかな心地になった。防潮堤工事は進み、大規模な植林も終わっている。ここまで来たらもう後へはもどれない。1歩でも2歩でも先へ行くほかはない。ハマヒルガオの密集する砂地。そして貞山堀のシラサギ。