【往還集133】23「傷ついている」

2015年5月5日
 『きみは知らないほうがいい』を読了。教室空間にいじめらしいことは起きていないのに、人を孤立に陥れる透明な圧力が存在する。自分だけでなく「ほかのみんなもきっと傷ついているんだよ」と気づき、はじめて突破口が見えてくる。ふつうの空間にある底深いドラマを岩瀬はいつでも、ひたりと描きとる。