【往還集133】14「『きみは知らないほうがいい』」

2015年5月1
 岩瀬成子(じょうこ)作の児童文学をよみはじめる。岩瀬さんの著書は、子ども世界への現場感覚がいつも確かだ。小学6年生だから、世間的にはまだ子どもなのに、彼らの場に生じていることは成人と何ら変わりない。それを目を反らすことなくリアルに描いていく。初期作『額の中の街』以来一貫している。