郵便局の窓口の人が、そんなに買って大丈夫ですかといってくれればーー。
ハガキを2束400枚買った。音信することがけっこうあるのでいつも束で用意する。
ところが半月もたたないうちに消費税が上り、2円分足すことになる。音信もメールですませることが増えてきたので、なかなか減らない。
切手の図案は白兎。増税の反感を収めるためにかわいい動物を使ったというのが、もっぱらのうわさ。
よし、逆手にとって「うさぎ通信」を発信し、放射能の状況を知らせようではないかと思い立つ。
この兎、セシウムの森にひっそり屈んでいるイメージがある。
だのに心は萎えた。
本当の放射能の害は生活に密着している。自分のまわりでも、山菜や野生動物の食品化が今なお禁止されている。山全体を除染するなんて、ほとんど不可能。
白い兎のように、ひっそり屈みつづける、そういう無言の抵抗もあるのではないか。
(2014年11月13日)