旧約の「レビ記」には、身の毛のよだつばかりの呪いがくり返し記されている。
もしあなたたちが私の掟を軽視し、命令を守らず、契約を破るなら、
「心せよ、わたしは必ずあなたたちに対して以下のことを行うであろう。すなわち、わたしはあなたたちの上に戦慄を下し、衰弱と発熱を起こさせて、両目をかすませ、体をやつれさせるであろう。」(山我哲雄訳)
というぐあい。
掟さえ守れば平和を与える、だが破ることがあればその報復は倍返しどころか、七倍返しだ。
「罪の七倍分、あなたたちを懲らしめるであろう」
が何度もくり返されている。
聖書だから聖なる書――という先入観は、一気に打ち砕かれる。ヤハウェ(神)がこんなにまで呪いを語るには、それなりの長い歴史があるのだろう。目下の私にはそこまで理解が届かないが、掟を破るものへの容赦ない処断、すなわち暴力性が宗教にはあるといえるのではないか。
(2014年7月22日)