ホテルに迎えに来てくれたバスで会場へ。「NHK公開復興サポート明日へin福島」という規模の大きい催しだから、人出は多い。入口には「原発を正しく伝えよ!」の横断幕を持った人たちが。原発推進に向けて都合の悪いことは隠そうという動向なきにしもあらずだから、当然のこと。
「震災を詠む」の開会は1時。会場はあふれんばかりの参加者だ。1、2回とも違う雰囲気を早くも感じる。
それもそのはず、避難を余儀なくされた人たちが一杯来ているのだから。
「朝の日が部屋一杯に入り来て畳八枚深呼吸する」(鈴木一功)
「わが土地に結界をなす柵ありて風は静かに往き来してをり」(山田純華)
「母を乗せ飯舘村への道すがら幾度もつぶやく「仕方がないし┅」」(鈴木里美)
こういう歌がつぎつぎに紹介され、作者本人が背景を語る。その語り口が静かな分、一層胸に沁み入ってくる。
今回は、やっぱり福島でやってよかった。
(2014年5月26日)