『俳句』3月号の「俳壇ヘッドライン」に「俳句を世界の文化遺産に」のタイトルを見つけて、びっくり。
俳句に先を越されっちまう!
「短歌を世界文化遺産に」と唱えてきたのは、このワタクシ。ところ歌界では反応なし。小高賢にも話したことがある。
「遺産になるには滅びなければならん、だいたい短歌は外国人にはわからないよ」
と一蹴された。
『高安国世全歌集』の巻末には、「秋の月」がある。高安の歌を野村修がドイツ語訳した。野村は短歌をまず5行詩にする。たとえば、
原作「くす樟の葉にさやさやと風の吹くきこゆ夜更けて雨の上るなるべし」を5行詩「かすかに樟の木がまた/風にさやぎだす。/雨があがるのだろうか?/そとは漆黒の/この深夜。」に。
これでは、せっかくの韻律が生きてこない。世界文化遺産やっぱりだめかなあ。
もしかして俳句なら可能かも。面倒な韻がない分、世界語へとバックテンできるから。
(2014年3月24日)