【往還集129】28 大川小、訴訟について

大川小の検証委員会が結果を発表、遺族側は不服として、訴訟に踏み切った。
いつかはこうなる、だから部外者がめったなことはいえないと口をつぐんできた。
が、遺族側のまとめ役をやってきた佐藤敏郎氏が原告に加わらないと知って、少し気が楽になった。
訴訟となれば原告も被告もつらい日々となる。原告側の正当性、相手側への憎悪が持続できなければ持ちこたえられない。
74名もの児童が犠牲になったのはあまりにも傷ましい、これははっきりしている。
同時に私の得る情報には、亡くなった先生や教頭先生のこともある。子どもたちを助けられなかった無念は、なによりも先生たちのものだ。
「2度と同じ悲劇を繰り返さない」ことが目的なら、訴訟以外にも方法はある。
けれど責任所在をはっきりさせたいのなら、訴訟もいたしかたない。
佐藤敏郎氏は訴訟でなく、前者の道を選んだ。どちらにしても苦渋の選択だ。
(2014年3月23日)