小松左京原作の映画「日本沈没」の公開は、1973年。観たのはたしか、上野の映画館。第2作は2006年公開。草彅剛が出てくる。それを昨夕のBS―TBSで観た。
日本政府は日本人を海外へ逃がそうとする。ところが難民受け入れを渋る国も出てくるという新しい内容が入る。第X作の案もあったが、実現していない。
私は「あれ」と思った、どれにも原発問題が全く出てこないではないかーー。1973年版はしかたないとしても、次の版は想定可能だったはず。日本が沈没するなら、各地の原発は停止だけではすまない。放射能は海にも空にも、世界的規模で広がることまちがいない。
もっともそこまで含めた映画だったなら、日本の原発技術は最高レベルだと胸を張り、首相自らセールスをする国が、堂々とテレビで流すはずもない。
第3の「日本沈没」が出てこないかぎり、この映画の使命はもう終わりといっていいのでは。
(2014年1月12日)