【往還集127】26 旧3年1組同級会

昨夕18時50分、一番町の果物店まえに立つ。金曜の夜だから、人出が多い。
と、一人の美女が近づいてくる。
「ミチマサ先生ですか?」
エッ、だれ?
一瞬とまどって美女の顔を見る。
すると22年の歳月が一気に縮まって、A(さん)になったではないか。
半月ほどまえ、いきなりメールが入った。旧3年1組の同級会をやるので、ぜひ来てくださいと。
自分は仙台高校に13年間勤務、そのとき卒業まで付き合った唯一のクラスだ。いつのまにかもう40歳、そして自分も70歳。行って、人生の成熟期の皆にお祝いの一言でも贈りたい。ところが日程がつまっている。なんとかやりくりして、待ち合わせ場所へ立ったというわけなのだ。
国分町の会場へ案内されると、かつて18歳だった男女が、すっかり立派な大人になって集まっていた。札幌、神奈川から来た人もいる。それぞれが、かけがえのない人生を積み上げていた。
(2013年8月10日)