仙台文学館にはレストラン「杜の小径」がある。店長の三山(みやま)さんは文学も好きなところから、展示に合わせた創作料理を考案。それがいつしか評判を呼ぶようになった。
私は第1回目からの「杜の小径」ファン。文学世界と料理のイメージがぴったりのときは、すばらしい。どうも今回はイマイチだなと思うこともほんのたまにある。
そのことを隠すことなく伝えるものだから、「「杜の小径」評論家」の称号さえいただくようになった。
さて新年の定番は「仙台雑煮」。ハゼを入れた昔ながらの雑煮には、旧き良き時代の郷愁もある。それを開館早々に味わってきた。昼近くなったらどこで情報を得たのか人々が次々と並びはじめた。
ハゼはどこの産かといえば追波湾(おっぱわん)に近い長面浦(ながつらうら)だ。ここは大川小学校からも近く、津波で壊滅的な被害をうけた。それでも必死の努力でハゼを確保してくれた。感謝しながらの、とびっきりの味となった。
(2013年1月5日)