2013年1月号から3回、『短歌』の「作品月評」を担当することになった。短歌総合誌4冊を対象にして作品を評するのだが、この際評論類も全部読んでおこうと決めて、今日やっと終わったところだ。
とかく評論は読まれない、出版しても売れない。しかし捨て置くには惜しいのもいっぱいある。それが長い間の気持ちだったので、数年まえに「短歌往来」の編集長に「評論月評」をやらないかと提案した。OKとなって、1年目は自分が担当した。
実際にやってみると、読むだけでかなりの労力だった。が、その分随分収穫も大きい。今回の対象は作品だけだが、自分の勉強のために4誌全ての評論も読むことにした。内容は歌中心だが、歯ごたえのある評論には、必ずジャンルを越えた普遍性がある。そういうのに出会ったときの充実感は、読む疲れを忘れさせる。評論もまた作品にほかならないと、再認識させてくれる。
(2012年12月1日)