今日は仙台文学館を会場に、第53回晩翠わかば賞・あおば賞の授賞式。周辺はすっかり晩秋の気配だ。真ん丸にくりぬいた大きな明かりとりからは、澄明な光が注ぎ、下を流れる水に映える。
滞りなく授賞式も終り、エントランスロビーに会場を移して、「朗読と音楽のひととき」だ。「セロ弾きのゴーシュ」をとりあげることになり、まず自分が若干の解説。その後チェロ演奏を仙台フィルの山本純さんに、朗読を俳優のちのね茅根利安さんとそのグループ3人にお願いする。
7月の自分の賢治講座の時は、講義を終えてから山本さんの演奏をお願いしたが、今回は朗読を劇風に仕立て、その間に演奏をはさむ。
どうなることかとぶっつけ本番気分だったが、やってみたら朗読にも演奏にも迫力があって、とてもよい。会場いっぱいの皆さんの受けも抜群だった。
これは新しい表現ジャンルになりそうだなと、ひそかに喜んだのだった。
(2012年10月21日)